対指数ベータとは

対指数ベータとは、ベータ値のことです。そして、ベータ値とは、株式市場で用いられるひとつの投資指標と言ってよいものなのです。

この対指数ベータは、個別銘柄と市場（投資マーケット）との連動性を示します。そして、示される連動性は、この個別銘柄について投資するにはどのくらいのリスクがあるのかを教えてくれる指標となるのです。

さらに説明すると、対指数ベータは、とある個別銘柄の価格変動が市場全体の平均の価格変動に対して大きいのか小さいのかを計ることができるのです。また、対指数ベータは、とある銘柄の投資の収益率が市場の平均値の収益率に対してどのていど敏感に反応するのかといった「市場感応度」といった尺度でも用いられるのです。

具体的に言えば、対指数ベータが大きければ大きいほど市場感応度の高い銘柄と言ってよく、逆に対指数ベータが小さければ小さいほど市場感応度の低い銘柄と言うことになるのです。

そして、仮にとある銘柄が対指数ベータの値が２とすると、市場の平均値が１０％上がると対指数ベータの値が２の銘柄は２０％上昇するといった計算になるのです。

逆に対指数ベータの値が０．５の銘柄だとすると、市場平均が１０％上がっても、その銘柄は５％しか上昇しないことになるのです。そのことから対指数ベータの値が高い銘柄は、対指数ベータの値が小さい銘柄に比べて株価の値動きが大きいと銘柄と言ってよいのかもしれませんね。

他方、対指数ベータは、リスクを示す指標ですから、対指数ベータの値はリスクの大小を示唆します。つまり、対指数ベータが高い銘柄ほど、その銘柄が抱えているリスクも大きいと言うことになり、一方で対指数ベータが低い銘柄ほど潜在的なリスクは小さいと言ってよいのです。

そして、このリスク指標となる対指数ベータを実際の株式投資に当て嵌めてみると、市場全体が好材料を好感して上昇しているときは対指数ベータの高くなる傾向を見て取れる銘柄を選択してそれらに投資すれば投資利益を得られることになるでしょう。

他方、市場全体が材料不足で冷え込んで日経平均が下降トレンドにある場合には、対指数ベータの低くなる傾向にある銘柄を選んで投資することで投資損益を出さずに手堅い利益を得られるのではないでしょうか。

このように対指数ベータとは、株式投資における個別銘柄のリスク指標となっているのです。

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